ワーク自動搬送システム

被加工材料をパレット上に固定したワークを、協働ロボットを搭載したAGV(Automatic Guided Vehicle)により、搬送および加工機へのロード/アンロードを自動でおこなわせます。マシニングセンター(MC)の加工稼働率を従来の2倍以上に高め、さらに 材料準備を別段取り化して集約することにより、作業者の拘束時間を9割以上削減しました。

導入の背景

少量多品種生産ラインでは、加工機の非稼働時間が発生しやすく、作業者を加工機近傍に拘束せざるを得ない

多品種・少量生産を得意とする当社では、作業者と 複数台のスタンドアローンのマシニングセンター(MC)を一対多とした作業形態が一般的であり、作業者が 各MCに対する材料の投入・チャッキング・払出しおよび加工プログラムの切替えを順次おこないながら、加工作業を進めています。一方で、各MCにおける作業は シリアル処理であるため、作業者が あるMCの材料入替え作業にかかると、それ以外のMCの非稼働時間が生まれやすくなることが大きな課題でした。さらに 作業者側でも手待ち時間が小まめに発生し、MC近傍に拘束されることも問題でした。

少量多品種生産ラインでは、加工機の非稼働時間が発生しやすく、作業者を加工機近傍に拘束せざるを得ない

ソリューション詳細

搬送用パレットをワークとした 協働ロボット搭載自動搬送台車

協働ロボットを搭載したAGV台車を採用し、上位のパレット運行統括システムからの指示でパレット(ワーク)の自動配送をおこないます。まずは、材料棚(未加工棚)から搬送用パレットを取り出し、加工機のステージ上へ自動供給。加工後は、加工機のステージ上から取り出し、完工棚へ自動収納します。パレットの各受け渡しポジションでは、ビジョンカメラによる自動位置補正がなされ、AGV移動で発生する停止位置誤差を解消しています。AGV台車上にはワークのバッファ棚を設けており、ワークの払出しと投入の入替作業を1回のAGV搬送移動で可能としています。

搬送用パレットをワークとした 協働ロボット搭載自動搬送台車

パレット自動運行システム・加工スケジューラ・ 対応加工プログラム自動切替え

すべてのパレット(ワーク)の運用については、1台のPC上の運行統括システムソフトウェアで管理され、配送先の加工機の投入可/不可情報を確認しながら、加工スケジュールを自動生成しています。加工機へパレットを投入する際は、予め各パレットに対して予約した加工プログラムが自動送信され、加工品目の自動切替えにも対応。また、配送先の対象加工機は 生産品目ごとにグループ化指定も可能であり、加工機トラブル時の冗長化運用にも対応します。

パレット自動運行システム・加工スケジューラ・ 対応加工プログラム自動切替え

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