S. Kato
技術開発本部 課長
大学卒業後、半導体パッケージ基板メーカーに9年間勤め、新型CPU用基板の試作開発と品質評価を担当。基板メーカー解散を機にフジデノロに転職し、技術開発部に所属して10年目となる。当社では主に磁気センサと応用製品開発、放射線医療用寝台の開発などを担当。
1. 所属部署のミッションと、ご自身が行っている仕事内容を教えてください
技術開発部の課長として、磁気センサ技術と磁気センサ応用製品の開発を担当しています。センサに用いる磁性材料の加工から始まり、センサ素子と制御回路の設計、高分解能の磁気計測回路と信号処理技術の改良、計測対象物に対するセンサシステムの構成など、iMusに関するすべての要素技術の開発プロセスを単一部門で縦断的に開発します。また様々な高分解能の磁気計測応用用途について、外部の研究機関などから実験装置を依頼されることがあり、これらのニーズの合わせた磁気センサシステムを開発したり、共同研究を行うこともあります。
2. 「この仕事をやっていてよかった」と思う瞬間はどんなときですか。その理由もお答えください
制御システムを設計担当した応用製品であるMAGGUARDが医療機関から好評いただいていることを聞いたり、特注装置をお客様に提供して研究に役立てていただけることは、社会貢献している確かな実感があります。また、自身が発明者として出願した特許が成立するとも、これまでの自分の成果が公に認められた証として、重要なマイルストーンと感じています。
3. 仕事の中で、一番やりがいを感じることを教えてください
磁気センサの性能向上の目標は、人の脳神経活動をとらえることができるpT(ピコテスラ)レベルの分解能を達成することです。そのために様々なノイズの原因を探し出し、一つ一つ対策することで解決していく過程は、まさに知恵と工夫、理論と実践の積み重ねであり、うまくいかないことも多いですが、とてもやりがいを感じます。
4. これまでの仕事で最も印象に残っている「挑戦」は何ですか?内容や結果も含めて教えてください
MAGGUARD用のセンサ制御回路の開発は、それまでの磁気センサ研究開発の成果を製品化につなげる初めての挑戦でした。アナログ回路の構成やデジタル信号処理の方式などを大幅に見直して、製品として安定した動作となるように実験検証して着実に設計を進めていくなかで、自身も勉強しながら大きく成長することができました。
5. 今後フジデノロでどのように成長していきたいですか?目標や夢があれば教えてください
高感度の磁気センサを応用した製品開発は、世の中でもまだ活用されていない可能性のある分野であり、当社の独自技術として追及していきたいと思ってます。夢は、磁気センサを用いた医療機器を広く普及させること。将来自分や家族が医者に掛かったときに「この機械は私が作ったんだぞ」と子どもや孫に胸を張って自慢したいです。